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暁(あかつき)によるゴッタ煮ブログ【ぎょーむ・ほーこく】。局地的に広く中途半端に深い(笑)趣味で展開してまいります。


by gyohm
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舞台「危険な関係」感想


舞台「危険な関係」感想_d0063216_02540540.jpeg

先週、初日と2日目を観劇。ネタバレはほぼないと思われます…原作は古典なのでそういう意味では多少あるかもしれませんけど。

初日の座席は1階左端のバルコニー席(と言ってよいかしらん、1階だけど)。そのため、舞台には近いけどちょっぴり観づらい場所ではありました。

初日の舞台開幕時はほんと水を打ったようにしーんと静まり返って、こちとら音楽が流れたり緞帳が上がったりで慣れてる身には、結構ハードな待ち時間ではありました。
まあしかし、幕が開けばセシルの可愛いドレス姿が目の前に。
そしてその横で華やかでしかしどっしりとした姿でメルトゥイユ侯爵夫人な鈴木京香 さん。
女性陣のドレスはほんと美しいので(和風な帯風の様子とか)、やっぱり絶対、舞台写真集なパンフレット欲しいですよ。

そうそう。和風といえば舞台装置もフランスなはずなのに日本庭園があったり、時々誰かが生け花していたり(笑)。床も畳風でした。扉はふすまのように開きます。ただしガラスの引き戸。これは後でいろいろな場所や間仕切りに変化して面白い。
これも改めて観たいから、やっぱり舞台写真集欲しいです。

ヴァルモン子爵(玉木宏)登場。わかってはいたけれど、異様な華っぷり。彼はドラマや映画でも脇なら脇できちんとこなすことは皆さんご存知のとおりだろうけど、舞台はそうじゃない。主役以外の何物でもない。

登場してメルトゥイユ夫人と向き合うといきなり生チュウでびっくり(ゲネプロ報道で知ってたけど)。やっぱり生で観ると驚かざるを得ない…腰がひけてチュウ下手とか悪いことさんざん言われて正直鬱陶しいと思っていたから、ぜひ見せてあげたいぐらいナンコレな自然チュウ(笑。チュウ連発しすぎ)

以降、2時間半(休憩15分含む)の舞台のほぼ全部に玉木くんは登場していて生着替えやらチュウやらエ〇シーンやらあるわけですが、魅せる体躯の素晴らしさはもう報道されているとおり。

チクビ禁wwとか何のその!!な見事な脱ぎっぷり。そしてそれに見合う見事な筋肉で、共演の高橋惠子さん絶賛のとおりです。私は玉木くんに関して言えば細いほうが好きなので、ムキムキなのは苦手なのですが、ここまで美しく整えられた様子を見せつけられると、いやもうありがとうございますごちそうさまですと拝むしか(笑)。
声もよく通り、見事に、他人に着替えをさせる地位の人物になりきります。御館様(織田信長)や源氏の棟梁(源義朝)を演じたときにも言えるけれど、気位の高い人を本当に見事に体現する人だと思います。本人さん、いたって気さくな兄ちゃんなのに…(もちろん本当のところは知りませんけど<おい)

以降、演出含めネタバレにならぬ程度に内容のことを。

怒涛のセリフ量と、ヴァルモンvsメルトゥイユの丁々発止のやり取り、時折エ〇シーンとともに紡がれる隠喩満載な語り。前半はそれでもそう気づくほどにはついていけましたが、そして幕間後から終劇までの畳みかけるような展開に、初日は正直追いつかず、ちょっとぼぅっとしてしまいました。

初見の方は、だからできるだけ人間関係と流れを知っておくほうがいいかもしれません…と玉木くんも千葉雄大くんもインタビューで言ってますね。私は、マルコヴィッチ版のDVDを購入して安心して観ない、といういつもの調子ですが、「子爵ヴァルモン」(さいとうちほ)はすぐ読み、高校生版の「クルーエル・インテンションズ」をたまたまCS放送でやっていたので録画してこちらは観ました。かなりの亜流で、流し見のつもりでしたが、これはこれで面白かったので残しています。まあフランスじゃなくてアメリカ!な展開ですけどね(笑)

2日目は、なんと最前列のほぼ真ん中という席で、ヴァルモン子爵が目の真ん前に立つわチュウしまくるわ(笑)脱ぐわで観ること自体も大変でしたが、内容や演出の意味合いはよくわかるようになり、またよく観ることのできる場所にいたこともあり、初日ではわからなかったことがよく理解できるようになりました。

初日でちょっと受け付けなかったラストですが、ここはヴァルモンの伯母ロズモンド夫人の、メルトゥイユすら出し抜く堂々な存在感っぷりがわかり、腑に落ちました。演じられている新橋耐子さん、この舞台まで存じ上げなかったのですが、ぐっと引き締めてくれているなぁと改めて思いました。

メイン共演者の方々のことを。
鈴木京香さんのメルトゥイユ、見事な悪女っぷり…ですが、可哀相な人。可哀相なんてよけいなお世話だわ、とあの凛とした声が聞こえてきそう。テレビではそれほどではなかったけれど、この舞台で惚れましたw

野々すみ花さんのトゥルヴェル法院長夫人。
正直もう少し夫の姿がチラ見えしててもよいかとも思いましたが、ヴァルモンによってどんどん深みにはまっていく様子が見事でした。一番舞台で見慣れてる人といえるので、ある意味安心、安定。

千葉雄大くんの騎士ダンスニー。
初登場での白靴下ダサッ!(おい)も演出のひとつかもしれません。
前半の飛び跳ね可愛い…彼が登場すると一気に明るくなります。けれど後半の仄暗さからの激情への変化っぷりとの対比が面白いですね。アナコンダな玉木くんの腕に毎回触れられるなんて羨ましい(そっちか!)。

今回、ロズモンド夫人ともども興味深かったのが、従僕のアゾランと演じる佐藤永典くん。こちらも知らなかったので、写真をふぅん程度で眺めていたのですが、実際の舞台になると腹に一物抱えてる(というかぶっちゃけ小遣い稼ぎしたいw)けれど、主人のヴァルモンは気に入っているという様子が見え隠れしていて良かった。

さて、2回目に今回の舞台でもっとも前(最前列!ほぼ真ん中!)だったので、以降は遠目に眺める座席ばかりでちと寂しくもあるのですが(贅沢)無事終わるまで、東京~大阪の公演を追いかけ、応援したいと思います。



# by gyohm | 2017-10-15 02:31 | 舞踊・ダンス・演劇